つるかめ診療所のロゴマーク

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ロゴマークは自作

 あけましておめでとうございます。今年もどうぞよろしくお願い致します。2023年、最初のブログということで、今回はロゴマークに焦点を当ててみました。
 つるかめ診療所のロゴマークは開業してから15年、変わらず、同じものを使っています。「素敵ですね~、どちらの業者さんに作ってもらったのですか?」と尋ねられると、とても嬉しくなります。というのも、素人の私が一筆書きで書いたものだからです。

絵を描くのが好きだった少年時代

 小学生の頃は、日が暮れるまで友達と野球やら釣りなどして遊び、家に帰ると、広告の裏に絵を描きまくっていました。絵を描くのも遊び感覚ですね。毎週、少年キングを読むのが楽しみで、当時は「銀河鉄道999」とか「まんが道」などが連載されていました。少年キングの巻末には読者からのイラストコーナーがあって、ここに紹介される素人さん達の作品が実に上手い。私の描いたイラストが掲載されることを夢見て、描いては送り続けました。1回だけ佳作ということで、名前だけですけれど、掲載されました。この時は飛び上がるほど喜びました。

鶴とカメをイメージしたロゴマーク

 現所長の鶴岡優子と話し合う中で、ロゴは自分たちで作ろうということになりました。コンセプトはもちろん鶴とカメ。しかも、クレヨンで書いた時にお洒落な感じ、とかなりハードルの高い注文でした。ロゴマークなので、鶴とカメが一体化したデザインが良いかと思い、参考にと色々調べましたが、ありそうで見つかりません。鶴とカメが別々に描かれているものは沢山あるのですが・・・

弘前の喫茶店ページワンでマイルスを聴きながら

 なかなか良いデザインが思いつかず、描いてはボツの繰り返しで、数か月が経過しました。鶴とカメが一体化して、クレヨンで書いた時に良い感じで、しかも一筆書きのように簡単なもの。難しいです。そもそもカメの甲羅をどう簡単に描こうかと悩みました。
 あの日は、弘前大学医学部附属病院前の喫茶店、たしか「ページワン」という名前のお店におりました。非常勤講師として出かけており、早く着いたので授業までの時間を過ごしていました。マイルス・デイビスの心地よい音楽に包まれて、ふと出来上がったのが、今のロゴマークでした。

ト音記号とつるかめ

 ト音記号っぽい雰囲気で、亀の甲羅の部分は、一筆書きのとぐろにしてしまおう。カメの顔と手足を少し大きめにして黒く塗れば、タンチョウヅルの羽っぽく見えるかも。ト音記号のとぐろからスーッと下方に線を伸ばせば、鶴の足に見えるぞ。最後に口ばしを一本つけて出来上がり。ト音記号の描き順だと描けないのがミソです。ただ、これだけだと、ちょっと不安定で、しっかり立てそうにないですよね。クレヨンで、太さを変えながら地面をこしらえてやって、ひらがなで、ヘタウマ風に「つるかめ」と書きました。ロゴマークの完成です。

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悩んだ割には一瞬で

 数か月も悩んだ割には、一瞬で仕上がってしまうものですね。さて、こうした説明を読まれると、なんとなくロゴマークが鶴とカメに見えてくるのではないでしょうか。素人が描いたものですから、説明がないと伝わらないのが淋しいところですが(笑)。
 開業当初は名刺にロゴマークを入れており、お渡しすると「これは鶴のマークですよね」とよく言われました。カメも潜んでいることに気づいた人はこれまで15年で一人しかおりません。萌気会会長の黒岩卓夫先生です。黒岩先生は名刺交換した瞬間に、にやりと微笑み「鶴と亀がいるね」と囁かれ、こちらが驚きました。
 ということで、今回はつるかめ診療所のロゴマークについて振り返りました。

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1993年順大医学部卒。自治医大地域医療学教室,藤沢町民病院(現・藤沢市民病院)内科,ケース・ウェスタン・リザーブ大家庭医療学講座,自治医大病院総合診療部を経て,2007年につるかめ診療所設立。13年より日本社会事業大学大学院福祉マネジメント研究科で教鞭を執る。日本プライマリ・ケア連合学会認定家庭医療専門医。